2018/??/??~2023/01/20
育成容易と謳われるのに溶けるばかりで全然育たない我が家のクリプトコリネウステリアナ育成記録。
プロフィール
アクアリウム目的で過剰に採集されたため、現地では絶滅の危険がある植物に分類されている。
学名・分類・生息地等
- 学名:Cryptocoryne usteriana
学名は発見者に由来する。ドイツの植物学者Alfred Usteriが、1902年にフィリピンのギマラス島で発見した。英俗名では"Usteri's water trumpet"とも呼ばれる。
- 別名:クリプトコリネ・アポノゲティフォリア
「アポノゲトン・ボイビニアヌス」にもよく似た葉をもつ。インボイス名で販売されているものの中には、雑種アポノゲトンや、似た別種がよく混じっている。
前記のように「ウォータートランペット」とも呼ばれたりするため、流通過程で他の品種と混同されやすいのだろう。
我が家のものもインボイス名での販売だったので、本当はクリプトコリネウステリアナではないかもしれない。
- フィリピン固有の水草
フィリピンのギマラス島の他、パナイ島にも生息する。
- 河川に生育する沈水~湿生植物
下流の流れがそれほど速くない岩の多い川に生えるが、夏場は完全に干上がり、モンスーンの時期に再び水中に沈むような環境に生育する。
草姿
- 水中葉は長さ20~40cm、幅5~45mm、細長いやや幅広の葉には一面凸凹があり、新葉は葉裏が赤くなる。
- 葉柄の長さは不定で、生育環境によって変わる
- 水上葉は長さ15~40cm、幅2.5~3.7cmで、長楕円状按針形、やや鋭頭。基部は通常心形、時に円脚。
- クリプトコリネ・ウィステリアーナの花序は水上では僅か7cm前後だが、水中では水深に応じて長くなり、25cmにも達することもある
- 苞は黄紅色のにじむ地味な色合い。
育て方
草丈が30~60cmにも達する大型種なので、深く水深のある大型水槽向き。
光量
強めが良い。
底床
- 大磯砂系の底床の方が育ちやすいとも?
- フィリピンの石灰質の多い土壌に関係して、底床にサンゴ砂を少量加えるとよいとも言われる。
水質:硬めの弱酸性水
- 炭酸塩硬度のある水質を好む。
- 弱酸性の水を好むが中性水や弱アルカリの水にも適応する。
増え方:ランナー
成長観察記録
2023/01/20のクリプトコリネウステリアナ
- 草丈:約2cm
- 葉長:約3cm
- 新葉/週:0.5枚/週
全然育たず溶けて小さくなるばかりだったがやっとここまで安定して大きくなった。
ここまで育ててみて気付いたことは、全然育成容易ではない。
いや、容易だ。水が合えば。うん、でもそれは当たり前の話だよね。「現地ではよく育ってますよ」と言っているのとあまり変わらない。
水の好みは結構うるさいし管理も気を使うことが多い。
強光と「弱酸性の軟水」ではなく「弱酸性の硬水」なんだから。前者はよく聞くが後者はあまり聞かない。
あと水質と水温の変化にもかなり敏感ですぐに調子を崩す。
溶かしても枯れないが溶けるたびに余力を使い株を小さくしていく。
ひとまず安定した環境で放置しておこう。