水槽は心のバロメーター

熱帯魚・水草育成の備忘録

水中モーター吸水式の外部式フィルターにウールマットを設置する意義 2022/04/20

60cm水槽の外部式フィルター(テトラオートフィルターvax-60)を掃除した。

掃除しながらろ材としてのウールマットの意義と理想の吸水スポンジについて思いを巡らせた。

外部式フィルター清掃のタイミング

最近、どうも水槽内の黒髭苔が増え、一部の水草(プロセルピナカ・パルストリス)の成長が弱まり、シャワーパイプからの排水の勢いも弱まってきているように感じた。

これはフィルターが汚れているのかと思い、今月の予定にはなかったが、急遽、フィルター清掃をした。

 

外部フィルターを開けてみると、案の定、ウールマットに汚れが溜まって目詰まりしていた。

普段は、一度フィルター掃除をして3ヶ月くらい経たないと排水の勢いが弱まるほど汚れがたまることはない。

しかし、今回は、3月に水槽を実質リセットしたときついでにフィルターを清掃してから1ヶ月弱しか経っていない。

リセット直後は大きめのゴミが多かったので、フィルターの汚れが蓄積する早さも普段より早まったのだろう。

 

ウールマットを交換した上でフィルターを再稼働した直後、清掃前とは比べ物にならない勢いでシャワーパイプから排水されだしたのを確認し、相当に汚れがたまっていたことを実感した。

これで水槽内の環境は改善されると期待したい。

ウールマット不要論

ところで、清掃していて思いついたが、サブフィルターがあれば外部式フィルターにウールマットは不要ではないか。

 

今回交換したウールマットの汚れは片面に集中していた。

また、外部フィルター内の他のろ材はそれほど汚れていなかった。

荒目マット、リング状ろ材、ボール状ろ材といった他のろ材でこしとられなかった汚れがウールマットにたまったのだろう。

 

交換用ろ材の説明書き(テトラ公式サイト内:2022年4月20日閲覧)によれば、ろ材としてのウールマットの主な目的は、物理ろ過にあるとされる(もちろんバクテリアが表面に繁殖すれば生物ろ過材としても機能するだろう)。

そうすると、我が家のフィルターに設置していたウールマットはまさに期待された機能を果たしていたことになる。

 

しかし、ろ材の一部しか汚れていないのに、その一部の汚れのせいで水槽全体のろ過能力が低下し、頻繁な清掃を余儀なくされるのでは、手間が増えてバカバカしい。

めんどくさい。もっと楽したい。

 

ウールマットは汚れていたが他のろ材は汚れていなかったのだから、ウールマットがこしとるような細かな汚れは、そもそもフィルター内部の通水性をそれほど妨げるものではないのだろう。

もちろん、もう少し長い目で見ればフィルター内にゴミが溜まりやすくなったりするだろうから、水槽内の細かな汚れを放置しておくわけにもいかない。

しかし、前記した通り、物理ろ材としてのウールマットを外部式フィルター内部に設置すると、水槽管理の手間が増えることにもつながる。

また、エーハイムの外部式フィルターのように、外部式フィルター本体にモーターと吸水のためのインペラがある場合、細かな汚れからインペラを保護するためにウールマットを外部式フルター内に設置する意味もあるかもしれない。

もっとも、そうした考慮は、テトラのオートフィルターシリーズのように吸水モーターが水槽内に設置される方式の外部式フィルターについては、あまり意味がない(吸水口→インペラに直に細かなゴミを含んだ水が当たるため)。

 

それなら、いっそ、外部式フィルター本体からはウールマットを取り除き、ウールマットによる物理ろ過は、外部式フィルターよりもろ材交換・管理がしやすいサブフィルター(外掛け式や投げ込み式フィルター)に丸投げした方が良いのではないか。

そうすることで、外部式フィルターの清掃の頻度を減らし、その生物ろ過能力を安定させることで、水槽管理全体の手間を減らしつつ、水槽内環境の安定と向上により役立つのではないか。

というわけで次回フィルター清掃の際はウールマットを取り除いてしまおうと思う。

理想の吸水口スポンジ

しかし、こう考えてみると、前記のような悩みは、要するに、

〈(外側から)荒目スポンジ→細めウール〉

という構造のスポンジを吸水口に吸水スポンジとして取り付ければ解決出来るのだ。

吸水スポンジの清掃だけなら、外部式フィルター本体を開けなくて済むし、それほど手間ではない。

そういう商品ないだろうか。